手術看護

整形外科の器械出に対する苦手意識を克服するための勉強法

整形外科手術の器械出しというのは、得意不得意が真っ二つに分かれます。

 

その主な理由としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • とにかく器械が多すぎる
  • 器械を不潔にしてしまいそう
  • 覚えることが多すぎる
  • 何をやっているのか分からない

 

今回は、整形外科手術の器械出しに苦手意識を持っている方、あるいはこれから整形外科手術の器械出しを覚える方のために、「整形外科手術の器械出しに対する苦手意識を克服するための勉強法」を紹介します。

 

整形外科手術の器械出しに苦手意識を抱く理由

整形外科の器械出しに苦手意識を抱く主な理由は、手術に用いる器械が多いことが原因です。

 

器械が多くなればなるほど器械台の管理が煩雑になりやすく、器械を不潔にしてしまう可能性が高くなります。

 

整形外科手術の器械はメーカーからの借用器械が多くなるので、不潔にしてしまうと予備がなく、手術の中断を余儀なくされてしまいます。

 

器械に多さに圧倒されながらも、ひとつひとつの器械を不潔にしないよう配慮しなければならない整形外科手術は、はっきり言ってとてもストレスの大きな手術であると言えます。

 

これに加え、特に外傷手術や人工関節手術ではあまり手術に時間をかけたくないので、器械出しにもスピーディーさが求められます。

「器械多すぎる」
「不潔にしそうでこわい」
「先生、オペ速すぎる」

 

この3点が、整形外科手術の器械出しに苦手意識を抱く主な理由かと思います。

整形外科手術に対する苦手意識を克服するための勉強法

整形外科手術に限ったことではありませんが、器械出しのコツは、「根本的な術式を理解すること」にあります。

 

器械出し看護師は、手術をする医師の介助を行うもの。

 

マニュアルを暗記すれば器械出しはできますが、イレギュラーなイベントには対応できません。

 

「〇〇手術の器械出し」を覚えるのではなく、まずは「〇〇手術とは」を理解しなければなりません

 

これに加え整形外科手術で厄介なのは、使用するインプラントによって手順が変わること。

 

「〇〇手術とは」を知らないまま器械出しマニュアルを暗記していると、インプラントの変更には対応できません。

 

逆に、「〇〇手術とは」という術式の根本的な概念を理解していると、インプラントが変わっても、例え見たことがないインプラントであったとしても、頭の中にある知識だけで器械出しができるようになります。

 

前置きが長くなってしまいましたが、僕が実践してきた整形外科手術における器械出しの具体的な勉強法は、以下の通り。

 

整形外科器械出しの勉強法

  • 術式を理解する
  • インプラントを理解する
  • 器械出しマニュアルに目を通す

 

それぞれの詳細に加えて、勉強を進めるうえでオススメの本・ウェブサイトなどを紹介します。

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術式を理解する

どのような手術でも、まずは術式を理解しなければなりません。

例えば、「TKAとはどのような手術か」というように、根本的な術式の概念を理解する必要があります。

よく、人工関節は「悪くなった関節を人工物に置き換える手術」なんて説明されることがあります。

 

これは患者向けの説明であり、器械出し看護師向けの説明としては不適切です。

 

人工関節は悪くなった関節を置換するとともに、アライメントの矯正が大きな目的となります。

 

手術ごとの目的を理解しておかないと、いくら勉強をしたところで頭には残りません。

 

術式を理解するためにオススメの本

ここで紹介する参考書は、実際に僕が普段使用しているもの。

 

苦手な分野に関しては、ぜひここで紹介する参考書に目を通して頂ければと思います。

 

分野ごとに紹介していきますが、はっきりいってどれも高いです...。

 

医師の手術介助をする以上、医師と同じ視点で術式を理解することでより深い器械出しが可能になると僕は思っているので、あえて看護系の参考書ではなく、医学系の参考書を購入するようにしています。

 

整形外科医であれば誰もが持っている参考書ばかりなので、仲のいい医師に借りるのもいいかもしれません。

 

 

人工関節や外傷などのインプラント手術だけでなく、神経軟部手術に関する術式も学ぶことが出来る参考書です。

 

 

整形外科手術の中でも、外傷に対するプレート治療に特化した参考書です。プレート固定の基本的な概念を学ぶことが出来ます。

 

 

人工関節が苦手な方には、ぜひ読んでいただきたい参考書です。関節への進入方法、各操作の注意点など、文字通りTHAの全てが学べます。

 

 

先ほど紹介した「THAのすべて」のTKAバージョン。僕自身、TKAに関する悩みはこれ1冊で解決しました。

 

インプラントを理解する

術式さえ理解すれば、インプラントの種類が変わっても器械出しに影響はありません。

 

ただ、インプラントは目的が同じでも、メーカーごとにコンセプトがあります。

 

器械出しの前にインプラントごとの「手技書」に目を通しておくと、器械への理解が深まります。

 

以下に、主な整形外科インプラントの手技書を閲覧するためのリンクを貼っておきます。

 

どれも会員登録は必要ですが、無料で閲覧が可能です。

各メーカーの手技書リンク

 

付け焼刃にはなってしまいますが、手術前日にインプラントに合わせた手技書に目を通しておくだけでも、精神の安定は多少なり保てるかもしれません。

 

マニュアルに目を通す

術式の理解、インプラントの器械を経て、最後に施設ごとのマニュアルに目を通します。

 

施設ごとのマニュアルと言うのはあくまでルールなので、マニュアルを暗記したところで器械出しができるようになるわけではないと僕は思っています。

 

まとめ

整形外科手術の器械出しに対する苦手意識を克服するための勉強法を紹介しました。

特に、これから整形外科の器械出しを覚えるという方は、マニュアルの暗記に走るのではなく、今回紹介した流れを踏んでいただければと思います。

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