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外回り看護師が絶対に読んでおくべき1冊の本

外回り看護の経験はあるけど、圧倒的に器械出しの方が楽しい。

 

twitterを見ていると、そんな方々が多い気がします。

 

器械出しが楽しいか外回りが楽しいかは人それぞれですが、外回り看護にやりがいを感じないとか楽しくないと感じる方々の中には、少なからず「根本的に患者を観察できていない」場合があります。

 

だけど、これはしょうがないんです。

 

看護記録にガーゼカウント、薬剤の準備など、術中にはやらなければならない業務がたくさんあります。

 

そのため、「業務的」なイメージを持ってしまうことが多いんです。

 

今回は外回り看護にやりがいを感じられない看護師のために、ぜひ読んでおいてほしい1冊の本とその理由を紹介しようと思います。

 

外回り看護師が読んでおくべき本


外回り看護師が読んでおくべき本としてオススメしたいのは、「周術期の臨床判断を磨く―手術侵襲と生体反応から導く看護」という本。

 

一見すると病棟看護師のための参考書かなっ思ってしまいますが、手術侵襲による生体への影響に関して、術中を中心とした視点で書かれています。

 

そもそも手術を受ける患者というのは、手術による外科的侵襲により恒常性が崩れ、その恒常性をコントロールするために麻酔や手術看護が必要になるわけです。

 

外回り看護師が何よりも最優先で学ばなければならないのは、循環管理や呼吸管理、麻酔ではなく、周術期の生体反応の原因である「手術侵襲」であると僕は思っています。

 

手術侵襲を学ぶ理由

手術侵襲は、生体の恒常性(ホメオスタシス)を崩すような外的刺激と定義されます。

 

手術に伴う皮膚切開や内臓の授動といったひとつひとつの操作が、手術を受ける患者の侵襲になるわけです。

 

これらの侵襲が加わった場合、ヒトの体の中では防御機構が働きます。

 

これが、侵襲に対する生体反応。

 

生体反応だけを観察すればいいなら術中看護は楽なんですが、実際にはそうはいきません。

 

なぜなら、侵襲と言うのは主に痛みを伴う侵害刺激であり、麻酔無しには耐えられないからです。

 

侵襲によって生体反応が起こっているところに麻酔が関与するので、手術室看護師は手術侵襲による生体反応に、麻酔薬の作用を考慮した観察をしなければなりません。

 

それにも関わらず、施設で行われる教育や学会等のセミナーでは、なぜか麻酔ばかり。

 

手術侵襲による生体反応を知ることは術中患者管理の基本でありながら、教育が不十分なんです。

 

それに、この生体反応というのは、多くの看護師が敬遠してしまう分野でもあります。

 

術中の患者管理を行う上で侵襲と麻酔は切っても切り離せないものなのに、手術侵襲に関しては教育が不十分なだけでなく、自ら学ぶ機会も少ないんです

 

だからこそ、手術侵襲と生体反応に関する知識が欠如してしまい、「根本的に手術中の患者の何を観察すればよいのかが分からない」という状態に陥ってしまうんです。

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手術侵襲を知れば外回りが楽しくなる

手術侵襲と生体反応に関する学びを深めると、外回りは必ず楽しくなります。

 

例えば、開腹肝臓切除と開腹結腸切除。

 

同じ開腹でも、イメージとしては肝臓切除の方が侵襲が大きそうですよね。

 

その通りなんです。術式にもよりますが、一般的には肝臓切除の方が侵襲が大きくなります。

 

それでは、実際にどのくらい侵襲が大きくなるのでしょうか。

 

そして、患者の体の中で起こる生体反応にどのような違いがあるのでしょうか。

 

手術侵襲と生体反応を知れば、侵襲の大きさに応じた観察ポイントが明確になります。

 

術式や患者背景に応じた観察ポイントが明確になる、これってつまり、患者の個別性が明確になるということです。

 

外回り看護に楽しさややりがいを感じられないのは、どのような手術であっても同じ業務ばかりを繰り返しているかのように思えてしまうから。

 

要するに、個別性がないからなんです。

 

周術期の臨床判断を磨く


手術侵襲と生体反応を知れば、術中の観察ポイントが明確になり、外回り看護に個別性が生まれます。

 

とは言え単に手術侵襲を学べばいいわけではなく、術中あるいは術後の看護実践にアウトプットできなければなりません。

 

先ほども紹介したように、侵襲と生体反応は看護師が敬遠しがちな分野でもあります。

 

このような背景を踏まえ、ぜひ外回り看護師に読んでもらいたいのが、この「周術期の臨床判断を磨く―手術侵襲と生体反応から導く看護」です。

 

この参考書の何が素晴らしいかと言うと、看護実践にアウトプットする前提で書かれていること。

 

例えば、「#体液平衡異常リスク状態」という看護問題を取り上げ、術中には体液不足によるショック、術後は体液過多による循環器合併症に注意し、さらにそれぞれの観察項目と根拠が書かれています。

 

一般的な教科書のように「頭ではわかっているけど実践に活かせない」といったものではなく、「今日読んで明日使える知識」として学べるような構成となっています。

 

2009年に発刊されたものなので新しい本とは言えませんが、僕はこれ以上に侵襲と生体反応を分かりやすくまとめているものは他にないと思っています。

 

まとめ

器械出しも楽しいですが、僕はそれ以上に外回り看護にやりがいを感じています。

 

やりがいを見出すための知識を与えてくれたのが、今回紹介した参考書です。

 

これから外回り看護を始めるという方や外回り看護が楽しくないという方は、一度読んでみると新たな視点で術中の患者を見れるようになると思います。

 

手術室看護師にオススメの本に関しては、以下の記事でも紹介しています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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